君との恋は面倒すぎる
卒業式がいよいよ始まった。

出席番号順にきれいに並んで壮大な音楽とともに入場して席に着く。

この体育館で今まで当たり前のようにこうして並んでたはずなのに、何だか変な感じだ。

いくつか隣のクラスの横を見ると蒼空くんが見える。

蒼空くんはこちらを見てないけど。

ああ、何か感極まってすごく泣きそうになる。

1年の時もこの体育館で、同じクラスの蒼空くんを見て胸が熱くなったのを思い出した。

その時は一緒の高校に通えてる嬉しさでだったけど。

あの時よりも身長が伸びて更に格好良くなった蒼空くん。

高校のあの瞬間も今もずっと蒼空くんしか見えてない。

本当ここでこの人をこんなに好きになれてよかった。
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