私って強いんですか?〜無自覚女子は今日も平穏?に過ごします〜
1話

怪しげな人との出会い

「ねぇ、昨日のは君だよね?」

「あの、どちら様ですか?」

茶色の髪に緑の瞳、そして優しそうな笑顔。

どこかで会っていたら、覚えていると思うんだけど

「あはは、僕のこと知らないの?」

笑いながら急に顔を近づけてきた。

「君ってよく世間知らずって言われない?」

端正な顔立ちだなと思いながら、素直に返事をした。

「はい、よく言われます」

「あはは、君って面白すぎ!」

何か面白いことを言っただろうか?

「まぁいいや、一緒に来てくれる?」

なんで、普通についていくと思っているんだろう?

もしかして、バカなのかな?

「え?イヤですよ、名前も知らないのに」

「へぇ〜、本当に君って面白いね」

なんだろう、この人の笑顔が怖くなったような気がした。

「僕は、九条 隼人。高3だよ」

「姫乃 鈴音、高1です。」

私の名前を聞いた瞬間、腕を掴んだ。

「じゃあ、行こうか」

私の返事を聞かず、どこかへ向かう事になった。
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