Dearest 1st 〜Dream〜
──…数日後。
俺はせわしないスケジュールにカツカツだった。
大学のテスト。
山積みの課題、レポート。
そこにプラス、バイト。
「──…死ぬ……」
──…前期試験最終日。
集められていく答案用紙を見送って、
───カタン!
俺はそのまま机にうち伏してしまった。
「純はいーじゃん!!
俺絶対赤点だよぉ~っ!」
「……あぁそう、
おめでとう。」
泣きついてくる壱に、そう返事を返し。
「……終わった……」
そう呟いた。
地獄のような日々が、やっと、やっと終わった。
俺はそのまま起き上がれる余裕もなく、力尽きたように目を閉じる。
──と、その瞬間……。
───ヴー…ヴー!
けたたましいバイブ音をケータイが鳴らす。
「───…誰やねん…」
渋々顔を上げ、ディスプレイを見て、
───ガタ!
ガタンッ!!
そんな音を立てて飛び起き目をバッチリ開けた。
「なっ何?!
純どーしたの?!」
壱の背後からの質問より早く、俺は通話ボタンを押していた。
「もしもし?」
……無理もなかった。
彩からの電話だったから。