Dearest 1st 〜Dream〜





「────…っ……ぅ…!!」






こちらの方が夢であってほしいのに、この苦しさは明らかに夢ではない。






━━━━━ガタン!!







首を締めるチカの手を、

残る力全てで振り切れば、






「─────…はぁっ…

はぁっ───……



…………はっ………」






肺の奥深くまで酸素を掻き込んだ。






「───…チ…カ……っ……!?!?」






そして、何が起こったか分からない動揺を全てチカにぶつける。









「────…フッ……」







チカは悪寒がするような笑みを浮かべ、ユラリと立ち上がる。






「……お前──……っ」






「───純がいけないのよ」






「…………は……?」







「───あの子の名前を呼ぶ、あなたがいけないの。」






「………な……っ」






まさか





まさかチカは





俺が寝てる隙に合い鍵で入ってきて





たまたま彩の名前を寝言で呼んでしまった俺の首を──……






絞めたって……いうのか……?



< 315 / 402 >

この作品をシェア

pagetop