Dearest 1st 〜Dream〜
「……朝岡さん……
………好き───……」
「……………っ」
ずっとずっと望んでいた言葉を聞いた時、
“あぁこれは夢だ”
───と、瞬時に悟った。
だって彩が俺にそんな言葉を囁くはずがない。
……でも
たとえ都合のいい夢だとしても
たとえ汚い夢だと指を差されても
俺には
幸せで幸せで
たまらないくらいの夢で
「──…朝岡さんしか……
見えない────…っ」
夢の中の彩にそう言われて頷いて、
“ありがとう”なんて言ってみたりして
─────ポタッ……。
言った瞬間、幸せ過ぎて涙なんか零れていた。
たとえ幻だとしても俺が作り上げた彩は彩で、
やっぱり“幸せ”を教えてくれて笑っていた。
幸せ過ぎて、幸せ過ぎて
………息が────……
……………
息─────……!?
「──────…っ!?」
━━━━━ガバッ!
あまりの息苦しさに目を開けると
━━━━ギュウッッッ!!!!
ここは
明らかに現実の世界。
チカが
俺の首を絞めて睨んでいた