Dearest 1st 〜Dream〜
「泣いたら腹減ったやろ?何か美味いもん食いに行こっか?」
「……え…、」
彩は涙を拭い、お腹をさすって首を傾げた。
……愛しい、な。
俺はくすくすと笑って彩の頭を撫でる。
「何食べたい?甘いもん?
……あっ、ケーキとかがえぇか?」
彩は下を向き、目をきょろきょろさせながら……
「……パ……」
「パ?」
「………パフェ……がいいな………」
自分で言っておいて真っ赤に俯く彩に俺はぷっと吹き出し、
「パフェか。分かった。
ここらに美味い店知ってるから行く?」
「……うんっ!」
俺の言葉に、彩はパッと反応して顔を上げた。
───…なぁ彩。
その笑顔がずっと見たかったよ。
その笑顔に、俺はずっと救われていたんだ。
──…ありがとう。
今日も笑ってくれて。
ありがとう。
今日もここに存在してくれて。
ありがとう。
生きていてくれて。
ありがとう───……
ありがとう───……