Dearest 1st 〜Dream〜
「…まさか。」
乾いた笑いと酒と一緒に、リアル過ぎる言葉を流す。
「冗談だよ、きっと。
チカちゃんもまさかそこまでしないだろ。」
「マリアの考え過ぎなんじゃない?」
「──…でも……」
吾郎と壱の意見に、マリアは複雑そうに眉を歪めた。
「──そんなことよりさっ♪純、今日アヤヤには会えたの?」
反対に壱がとびっきり明るい声と笑顔を俺に向ける。
「…壱、何やそのアヤヤって…」
「え?何ってあだ名!
俺が付けたの♪彩だからアヤヤ♪」
「ネーミングセンスないでしょ…」
「何だってマリア!?
俺はネーミングセンス抜群だ!!」
「………はぁ?どこが?」
「だからぁ!!!」
「あーもう!はい止め!
喧嘩はさっきので十分!!」
吾郎が二人の間に入るいつもの風景を見ながら、
ふとさっき送ったメールを思い出した。
──…メール、返って来てるかな…?
気になった俺は、
すぐさま上着のポケットからケータイを取り出した。