ドブみたいな色の
顧問の先生は、「自分が好きな表現で作品を作ってください」って言っていた。
版画でも、彫刻でも、オブジェでも、水彩画でも、自分がやりたいように作品を作ってもいいのだろう。
コンクール用の水彩画が完成した翌週、美術部の皆は早速作品作りに取り組んでいた。
私は、なんとなくで水彩画で表現しようかな?って考えているだけで、構図も描きたいものも、何も思い浮かばない。
鉛筆を握りながら、クロッキー帳を見下ろす。
ダメだ……
何も思い浮かばない。
この日は何もできなくて、ただ時間が過ぎただけだった。
片付けをして、自分の荷物を持って美術室から出る。
「はぁーっ……」
「随分大きなため息だね」
「うわっ!?ビックリした!」
廊下を歩いていたら、急に声をかけられた。
驚いて、心臓がバクバクしている。
横を見ると、蓮人くんが立っていた。
「れ、蓮人くん……久しぶり」
「久しぶり、のえちゃん。美術部入ったんでしょう?」
蓮人くんは目を細める。
私が部活に入ってから、蓮人くんとなかなか会えていない。
美術部って、意外と忙しいんだよね。
私の描くスピードが遅いってだけかもしれないけど!
版画でも、彫刻でも、オブジェでも、水彩画でも、自分がやりたいように作品を作ってもいいのだろう。
コンクール用の水彩画が完成した翌週、美術部の皆は早速作品作りに取り組んでいた。
私は、なんとなくで水彩画で表現しようかな?って考えているだけで、構図も描きたいものも、何も思い浮かばない。
鉛筆を握りながら、クロッキー帳を見下ろす。
ダメだ……
何も思い浮かばない。
この日は何もできなくて、ただ時間が過ぎただけだった。
片付けをして、自分の荷物を持って美術室から出る。
「はぁーっ……」
「随分大きなため息だね」
「うわっ!?ビックリした!」
廊下を歩いていたら、急に声をかけられた。
驚いて、心臓がバクバクしている。
横を見ると、蓮人くんが立っていた。
「れ、蓮人くん……久しぶり」
「久しぶり、のえちゃん。美術部入ったんでしょう?」
蓮人くんは目を細める。
私が部活に入ってから、蓮人くんとなかなか会えていない。
美術部って、意外と忙しいんだよね。
私の描くスピードが遅いってだけかもしれないけど!