高貴な財閥夫婦の秘密
美奈はそれから大事を取って、三日間休んだ。
その間梨良が、三食の食事を作ってくれた。
(朝食と夕食は、那留の分も)
そして四日目の朝。
すっかり身体も回復し、那留と朝食をとっていると……
リビングのドアからノックの音が響き「那留くーん!美奈さーん!」と梨良の声が聞こえてきた。
「ん?入れよ!」
「梨良?どうぞ~」
那留と美奈が声をかけると、梨良と知嗣が微笑み入ってきた。
「郵便だよ!」
梨良がポストに入っていた封筒などを持ってきた。
「ん。
てか、後で俺達が玄関降りた時で良かったのによ(笑)」
いつもは玄関で別れる時に渡してくるのだが、今日は美奈の様子を窺うために上がってきたのだ。
「だってー、美奈さん大丈夫かなって!」
「梨良。
本当に元気になったよ!梨良のおかげ!ありがとう!」
「良かった!知くん、良かったね!」
「そうだね」
「つか、なぜにトモまでついてきたの?(笑)」
「だって!知くんと少しの時間も離れたくないんだもん!
今日も知くんお仕事だし…」
笑っている那留に、梨良は怒ったように言い返す。
那留と美奈は、クスクス笑うのだった。
「じゃあ、後でね!」
知嗣と梨良が、リビングを出ていく。
美奈は郵便の手紙を一つ一つ確認していると、あるハガキを見て動きが止まった。
「ん?美奈?どうした?
…………子ども?
あー“子どもが生まれました”ってやつ?
へぇ~、今時ハガキで送る奴いんのな?(笑)」
「………」
(最近、多いな……)
最近、メッセージやハガキなどでよく結婚や出産の報告を受けている美奈。
結婚報告は良いのだが“出産報告は”美奈に、鋭い痛みを与え続けていた。
美奈は、那留を見つめた。
「ん?」
「ううん…」
「変な奴(笑)」
首を傾げ、笑う那留。
欲しいな……
私も、那留との赤ちゃん……
そんなの、絶対無理なことはわかっている。
“それも”覚悟して、この秘密の生活を続けているのだから。
那留とのセックスも、避妊は気をつけている。
でも……
でも……
例え、屋敷内だけでも那留の傍にいられたらいい。
それ以上、何も望まない。
どんな辛いことも、耐える。
あの時そう思っていた。
でも最近、欲が出てきている――――――――
その間梨良が、三食の食事を作ってくれた。
(朝食と夕食は、那留の分も)
そして四日目の朝。
すっかり身体も回復し、那留と朝食をとっていると……
リビングのドアからノックの音が響き「那留くーん!美奈さーん!」と梨良の声が聞こえてきた。
「ん?入れよ!」
「梨良?どうぞ~」
那留と美奈が声をかけると、梨良と知嗣が微笑み入ってきた。
「郵便だよ!」
梨良がポストに入っていた封筒などを持ってきた。
「ん。
てか、後で俺達が玄関降りた時で良かったのによ(笑)」
いつもは玄関で別れる時に渡してくるのだが、今日は美奈の様子を窺うために上がってきたのだ。
「だってー、美奈さん大丈夫かなって!」
「梨良。
本当に元気になったよ!梨良のおかげ!ありがとう!」
「良かった!知くん、良かったね!」
「そうだね」
「つか、なぜにトモまでついてきたの?(笑)」
「だって!知くんと少しの時間も離れたくないんだもん!
今日も知くんお仕事だし…」
笑っている那留に、梨良は怒ったように言い返す。
那留と美奈は、クスクス笑うのだった。
「じゃあ、後でね!」
知嗣と梨良が、リビングを出ていく。
美奈は郵便の手紙を一つ一つ確認していると、あるハガキを見て動きが止まった。
「ん?美奈?どうした?
…………子ども?
あー“子どもが生まれました”ってやつ?
へぇ~、今時ハガキで送る奴いんのな?(笑)」
「………」
(最近、多いな……)
最近、メッセージやハガキなどでよく結婚や出産の報告を受けている美奈。
結婚報告は良いのだが“出産報告は”美奈に、鋭い痛みを与え続けていた。
美奈は、那留を見つめた。
「ん?」
「ううん…」
「変な奴(笑)」
首を傾げ、笑う那留。
欲しいな……
私も、那留との赤ちゃん……
そんなの、絶対無理なことはわかっている。
“それも”覚悟して、この秘密の生活を続けているのだから。
那留とのセックスも、避妊は気をつけている。
でも……
でも……
例え、屋敷内だけでも那留の傍にいられたらいい。
それ以上、何も望まない。
どんな辛いことも、耐える。
あの時そう思っていた。
でも最近、欲が出てきている――――――――