The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
「若者が活躍するのは良いことだが…。俺の出る幕がなくなっていく気がする」

「…??」

…何を言っているのか、ちょっと分からないのだけど。

要するに…相手が若いなと思っていたのは、お互い様だったということか?

怒ってない…と判断して良いのだろうか。

「ルアリスと言ったな。俺は帝国騎士団長のオルタンス・イデア・トゥーランドットだ。宜しく」

「あぁ…はい、宜しく…」

…何だか、思っていた人と違う…ような。

この人、本当に帝国騎士団長?と思ってしまう。

ルティス帝国はそういう国なんだ、きっと。そう思おう。

「それで…そちらの女性は?」

「あっ…はい」

焦りながらも、俺は一歩引いて、セトナ様を前に出した。

「初めまして、オルタンス様…。私の名は、セトナ・フォルカーティンと言います」

「フォルカーティン…。確か、憲兵局大将軍の名前だったな」

さすが、帝国騎士団長。

セトナ様の名を聞いて、彼女が何者であるかを瞬時に理解したようだ。

「えぇ、そうです。…私の父は、箱庭帝国憲兵局の大将軍…ディルク・フォルカーティン。私はその十三人目の娘です」

セトナ様は、大将軍ディルク・フォルカーティンの十三女。

つまり『青薔薇解放戦線』にとっては…敵の総大将の娘なのだ。

「その娘が、何故革命に協力している?」

オルタンス殿がセトナ様に尋ねた。

…もっともな質問だな。

俺も始めは、そう思っていた。

しかし、国を思う心に生まれは関係ない。

「私は父の暴政を、一番間近で見てきました。だからこそ…許せないのです。罪なき人々を苦しめ、私欲を満たす父と、憲兵局の存在が」

セトナ様は、きつく拳を握り締めながら、苦しげにそう語った。

以前、俺にしてくれたように。
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