The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
「ルアリス。俺はもう止めませんよ。あなたが決めたことなら、好きにすれば良いでしょう。言っても聞かないんでしょうし」

本当に持っていたらしいぺろぺろキャンディを、またしても超絶いやらしい舌遣いで舐めながら、ルレイア殿がそう言った。

あんまりいやらしい舐め方だから、ルーシッド殿がドン引きしていた。

ルルシー殿は呆れた様子で、はぁ…と溜め息をついた。

何なんだ。このカオスな会議室。

ともかく…ルレイア殿からも一応、許可が降りた。

許可と言うより…もう言っても聞かないから好きにしろ、といういつものアレだが。

「…本当に、ありがとうございます、ルレイア殿…。皆さんも」

俺は改めて、その場にいた全員に頭を下げた。

彼らがいてくれたから、俺は今こうして、この場にいられるのだ。

「そんな…。やめてください。まだ革命は終わってませんよ」

と、優しく笑うルーシッド殿。

もしかしたら、もう二度と…言う機会がなくなってしまうかもしれないから。

だから、今のうちに…言っておこうと思ったのだが。

「そうやって全力で死亡フラグ立てるの、やめた方が良いと思いますよ?」

「…」

キャンディをぺろっと舐める、身も蓋もないルレイア殿。

…大丈夫だ。今、フラグをへし折ってくれたから。

この人が味方というだけで、俺はもう負ける気がしない。
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