The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
俺はアイズ達から離れ、一人で正面入り口に向かった。

ルニキスは、その正面入り口から堂々とやって来た。

裏口から来るかと思ったが…怖いほどに実直だな。

それとも、他に何か策があるのか…?

『シュノ。周囲にルニキスの仲間はいる?』

イヤーマイクから、アイズの声が聞こえた。

シュノは自分の部隊を率いて、『青薔薇連合会』本部ビルの周辺を警戒するという役目を担っている。

もしルニキスの仲間が周囲に潜んでいるなら…シュノ達が見つけてくれる手はずだ。

しかし。

『誰もいないわ。全くの無人』

…ということは、やはり…本当に一人で来たのか。

たった一人で、敵の本拠地に、真正面から挑んでくるとは。

ルレイア以外に、そんな命知らずがいるとはな。

しかもルニキスは、自宅にでも帰ってくるかのように、怯える様子もなく悠々と現れた。

…この男が、ルニキス・エリステラ。

非合法組織『セント・ニュクス』のリーダー。そして…俺のルレイアを、傷つけてくれた張本人。

ルレイアと同じ、真っ黒なロングコート。何処となく妖しい雰囲気も、ルレイアにそっくりだった。

ルレイアと違うのは、ゴスロリを着ていないところと、それから顔の上部分を隠すマスクをつけているところだ。

成程、一目見ただけで分かる…。この男は危険だ。

「…武器を捨てて両手を上げろ」

俺はルニキスに拳銃を突き付けた。

こいつが仲間を連れてきているのか、武器を持ってきているのかは知らないが。

いずれにしても…抵抗するなら、俺は躊躇わない。

生かしてくれというルレイアの希望は出来るだけ聞くつもりではあるが…。敵を生かす為に自分が死ぬなんて間抜けなことをするつもりはない。

ルレイアだって、それは望まないはずだ。

ルニキスは素直に両手を上げ、こう言った。

「熱烈な歓迎だな」

「お前だな?ルレイアをやったのは」

「あぁ、そうだ。だが死んではいないはずだ…。殺してないからな」

…わざと、急所を外したとでも?

「ルレイア・ティシェリーは今ここに来ているのか」

「ここにはいない。ルレイアは…まだ目を覚ましてないんだから」

「…」

それを聞いて、ルニキスは意外そうな顔をした。

「…それはおかしいな。そろそろ目を覚ます頃だと思っていたが…」

…だったら、何だって言うんだ。

今は、そんな話はしていない。
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