The previous night of the world revolution3〜L.D.〜
ルリシヤを悪者にするのは、良くないと思うんだがな。

でもこの状況じゃ、庇おうにも庇えないと言うか…。

ルルシーが、おこなんだよ。

激おこルルシー丸になっちゃってるんだよ。

ルルシーが怒るのって、珍しくって、ちょっと格好良いなぁと思ったり思わなかったり。

どんな状況でも呑気に考えられるのは、俺の強みだよなぁ。

ん?お前だってすぐ死神モードになって暴れるじゃないかって?

あれは別人格だからノーカン。

「答えろ。『セント・ニュクス』の宣戦布告は、お前が指揮したものなのか。目的は何だ?何の為に…ルレイアを暗殺しようとしたんだ」

「…」

「…今日こそ聞かせてもらうぞ」

それでもルリシヤは、無言でルルシーを見つめ返すだけだった。

ルリシヤも馬鹿だな。黙ってるからルルシーを怒らせるのに。

いや、この場合何を言ってもルルシーは怒るか。

怒ってるところも格好良いのだけど、あんまり怒るとストレスだからやめた方が良いと思うな。

「…喋りたくないなら良い。喋りたくなるようにしてやるだけだ」

あら、ルルシー本当おこだな。

激おこルルシーインフェルノだな。

すると、

「ルルシー、少し冷静になって」

アイズレンシアが、ルルシーを制した。

「何だよ?こいつを庇うのか」

「庇うとか庇わないじゃなくて、おかしいと思ったんだよ」

「…おかしい?」

うん。おかしいよね。

俺もそう思う。だから分からないんだよ。

「ルリシヤが本当に『セント・ニュクス』をけしかけたんだとしたら、何でわざわざ『青薔薇連合会』の幹部になんてなったの?そんなことする必要ある?」

「それは…。俺達の内情を探る為に」

「そうかもね。でも、じゃあ何でわざわざ私達に捕まるような真似をするの?宣戦布告して、さっさと逃げれば良いものを。彼は『セント・ニュクス』がうちの系列組織を攻撃したと聞いて、すぐ本部に駆けつけたんだよ。何で逃げなかったの?」

「…それは…」

…説明がつかないよね。確かに。

ルルシーは、アイズに指摘されて初めて気がついたようだった。

こんなことにさえ気づかない辺り、ルルシーも随分冷静さを失っているようだな。
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