レンアイゴッコ(仮)
鈴木に一任していたのは、全国展開している室内遊具施設のホームページだ。苑田さんは流石この業界に長くいるとあってかなり手際も良かった。

早速、私と苑田さん、デザイナーの同僚、部長が同行しての打ち合わせに向かった。

「苑田さん?苑田さんじゃないの」

「お久しぶりです〜!ご縁があって、またご一緒することになりました」

「嬉しい〜!心強いわ!」


「苑田さんがいれば問題なさそうだな」

部長の耳打ちに頷いた。以前、ホームページの立ち上げに関わったとの話は本当だったらしく、打ち合わせも円滑に行えたのだ。

「苑田さんは“サイバーμ”でもお仕事されていたんですよね?asovivaさんとはその時?」

打ち合わせが終わると、部長は他の打ち合わせに向かうので私たちは三人で歩いて弊社に戻ることになった。

ちなみに“サイバーμ”とは同じ業界の、所謂ライバル会社だ。

「はい。asovivaさんは世代間の協調を大事にされていたので、今のコンセプトで問題はないと思います」

「そう、よかった。頼りにしてます」

「恐縮です」

決して驕らず、控えめで気が利くタイプだ。何より美人なので男性社員たちのやる気も上昇しているのを感じた。

神派遣……!!助かる……!!
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