レンアイゴッコ(仮)
五分と言われたのでコンビニより近場のコーヒーショップへ向かった。東雲からのメッセージはコーヒーを受け取るのとほぼ同じで、場所を教えるとすぐに東雲はやって来た。

「悪い。予定より押した」

涼しい顔をしているけれど、東雲の額はじわりと汗ばんでいた。真夏でも汗ひとつかかない男のこんな姿はかなり貴重だ。

「全然いいよ。ていうか見たくも無いもの見せられたし、少しくらい待たせてもいいでしょ」

「……それもそうだな」

「無理させてごめんね。これ、お詫び。一応ノンカフェインだから安心して」

買ったばかりのコーヒーを手渡すとゆっくり歩き始めた。並ぶと東雲の良い香りがふわりと漂う。

「……気を遣わせた様だけど、カフェインの耐性出来たお陰でコーヒー程度じゃ眠気は撃退されないかな」

「ああ、なんとなく分かる。一歩間違えたら致死量程度にエナドリ摂取してるもんね」

「販売権が掛かった納品前はそうなるよな」

東雲は怜悧な笑みを浮かべた。
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