Re:Love〜7年越しに愛されて〜
「初めて見た時からずっと。先輩が所属してるって聞いて興味もないサークルにも入ったし、ずっとアピールもしてた…けど先輩は、一度だって私を見てはくれなかった。それなのに、」
カップを持つ手がカタカタと震え、共鳴するようにソーサーから高い音が響く。
「突然入ってきた日菜子ちゃんはすぐに先輩と付き合うし、ようやく別れたと思ったのに先輩はずっと日菜子ちゃんの事ばっかり目で追うし…挙句の果てにはよりを戻した?結婚?…ふざけないでよ!」
拳でテーブルを叩き、それが店中に響く。
他に客は数人いたけれど、店員も含めて全員がこちらに視線を向けていた。
「別れたって聞いて、ようやく私を見てくれるかもって思った。だから何度も連絡したのに全然会ってくれなくて、日菜が忘れられないってそればっかり。告白しても意識すらしてくれなかった…!」
ポタポタと涙を流し、咲苗は涙交じりの声を上げる。
「どうして日菜子ちゃんばっかり…!」
「ーー」
言葉にならなかった。
咲苗の気持ちに全く気付かなかった。
そんな辛い思いを抱えていたなんて知らなかった。