Re:Love〜7年越しに愛されて〜



「そうだお姉ちゃん、これあげる」


そう言って唐突に那月が差し出してきたのは封筒で、中身は日菜子が好きな劇団の最新演目の演劇のチケットだった。


「観たいって言ってたチケット。ちょっとズルしたけど良い席取れたからあげる」
「これ、人気過ぎて席取るの難しいやつ…ズルっていうのが気にはなるけど、本当に貰って良いの?」
「誕生日プレゼントだからね」


欲しいものはと聞かれた時、咄嗟に思い浮かばなくて観たい公演のチケットがなかなか取れないとぼやいた記憶はある。

それをどうして2枚も取れたのか気にはなるが、聞かれたくなさそうなのでこの際知らんぷりしよう。


「私とお姉ちゃんで行こうかと思ってたけど2枚ともあげる」
「え、」
「デートしてきたら?」


相手を言及しなかったけれど、誰とかは聞かずとも分かった。


「でも那月も観たかったんじゃ…」
「私は正直どっちでも良かったから。有効活用できる人がいるならそっちに回すよ」


楽しんできてね、と意味深な笑顔を見せる那月に日菜子は心からのお礼を告げた。

嬉しさを噛み締めるようにチケットに目を落としてみれば、公演日は日菜子の誕生日当日だった。



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