Re:Love〜7年越しに愛されて〜
「双葉日菜子さん、診察室へお入りください」
看護師に名前を呼ばれ、立ち上がって見慣れた景色を進み診察室へ入る。
しかしそこに居たのは大好きなおじいちゃん先生ではなかった。
別人ーーというか若い。
どこからどう見たって赤の他人。
あれ、来る病院間違えたかな?と一瞬狼狽えたがこちらを見てきた医師と目があって更に驚いた。
ーー湊くん、だ。
それがまさかの、もう大分前に別れてしまった彼氏だったのだ。
「双葉日菜子さん…ね。今日はどうしましたか」
「あ…、風邪をひいてしまったみたいで。喉が痛くて…」
「熱はありますか」
「今朝は38.5度で、今は落ち着いて 37度台です」
「咳はどうです?」
「時々…」
淡々と定型文のような質問をしてくる湊はパソコンの画面を見ながらキーボードでカタカタと文字を入力していく。
この反応では自分に気付いているかいないかも分からない。
そもそもどうして彼がここに居るんだろう。
付き合っていた当時彼は医学部生で、その後順調に卒業して医者になっていたのは知っていた。
けれど確か通っていた大学病院で働いていると最後に会った時に言っていたはずだ。