生意気カノジョは素直になれない!!
「場合によっちゃ伸びるかも」
「何しに来たんだよ」
「あー……。来年さ、こっちの大学を受けようと思ってるから」
「はぁ?マジかよ?」
「マジマジ」
「嘘だろー……」
そういえば夏休みもこっち泊まりに来ていて、確かに大学見学に行っていた事を思い出して愕然とするしかない。
昔から何かと俺をからかっては、いじっては面白がっていたから。
「まさか、こっから通うとかねぇよな?」
「ふふふー、どうだろうね」
兄ちゃんが家を出てって部屋が開いている事実があるからこそ、現実になりそうで項垂れたところで。
「琉生!イチカちゃーん!夕飯できたよー!」
母ちゃんの声が1階のリビングから聞こえてきた。