生意気カノジョは素直になれない!!
* * *
「琉、起きるよー!!」
カーテンが開けられる音がして、一気に日の光が射し込んできた。
「はーやーく。出掛けようよー!」
気持ちの良い夢の中でウトウト状態の俺が、重い瞼を開く事が出来ないでいれば。布団の上から遠慮なく揺さぶられて。
しまいには、ぬくぬくしたあったかい布団を剥ぎ取られてしまう。
もちろん、俺の冬休みの睡眠を妨げるのは1人しかいない。
「さみーよ……」
「もうお昼だよ?」
「眠いんだよ、俺はー」
目を開ければベッドの横には いちかが立っていて。
布団が無くなってしまった今、ひんやりとした空気が身体に伝わってきて、仕方なく枕にしがみついた。