異世界から本物の聖女が召喚されたので、聖女見習いの幼女は不要のようです。 追放先でもふもふとパパに溺愛されているので、今更聖女になんてなりません!
(なんのために、あいつを潜入させていると思っている)
ジェナロはある人物に協力を依頼し、神殿の行動を逐一報告するようにと命じている。
そのおかげで愛娘がこの屋敷にやってきてからは、一度も命を脅かすような危機に直面する出来事は起きていない。
用心するに越したことはないが、警戒のし過ぎはロルティを不安にさせるだけだ。
(もう二度と。あのような悲劇を、起こすわけにはいかない……)
兄妹の部屋に到着したジェナロは、嫌でも扉のドアノブを握りしめる手に力が篭もってしまう。
この先に悲劇が待ち受けていたらと思うと、恐ろしくて仕方ないからだ。
(大の大人が、情けない……)
怯える姿を小さな子ども達の前で見せるわけにはいかないと覚悟を決めた彼は、ノックもなしに勢いよく扉を開け放った。
「あれ? 父さん」
幼子2人が眠るには大きすぎるベッドの上に座るジュロドは、小さな妹を抱きかかえたまま不思議そうに父親を見上げた。
「ジュロド……。ロルティは……」
「疲れて眠っちゃったんだ。うさぎとお揃いのリボンを作るって、張り切っていたんだけど……」
「メイドから聞いている」
「そっか。なら、細かい説明は必要ないね」
ジェナロは扉を閉めると、ほっとしや様子で兄妹のいるベッドまで歩みを進め、縁に腰掛けた。
ジェナロはある人物に協力を依頼し、神殿の行動を逐一報告するようにと命じている。
そのおかげで愛娘がこの屋敷にやってきてからは、一度も命を脅かすような危機に直面する出来事は起きていない。
用心するに越したことはないが、警戒のし過ぎはロルティを不安にさせるだけだ。
(もう二度と。あのような悲劇を、起こすわけにはいかない……)
兄妹の部屋に到着したジェナロは、嫌でも扉のドアノブを握りしめる手に力が篭もってしまう。
この先に悲劇が待ち受けていたらと思うと、恐ろしくて仕方ないからだ。
(大の大人が、情けない……)
怯える姿を小さな子ども達の前で見せるわけにはいかないと覚悟を決めた彼は、ノックもなしに勢いよく扉を開け放った。
「あれ? 父さん」
幼子2人が眠るには大きすぎるベッドの上に座るジュロドは、小さな妹を抱きかかえたまま不思議そうに父親を見上げた。
「ジュロド……。ロルティは……」
「疲れて眠っちゃったんだ。うさぎとお揃いのリボンを作るって、張り切っていたんだけど……」
「メイドから聞いている」
「そっか。なら、細かい説明は必要ないね」
ジェナロは扉を閉めると、ほっとしや様子で兄妹のいるベッドまで歩みを進め、縁に腰掛けた。