おれは“祓えない退魔師”
第七話
おそるおそる中に入ってみると、木のいいにおいを感じた。古いけれど、手が行き届いていて、ちゃんと手入れされている。
(きれいじゃん)
三人連れだって、広い廊下を歩く。今のところ、変な気配は感じない。
ほっと安心して息を吐いた。
「ここやな」
”陰ノ一”と書かれた一番奥の部屋。入り口には、四人分の木札が掛けてある。伊都、東間、俺、そして銀髪ーー夜刀士稀の名前があった。
「四人部屋か。にぎやかになりそうやな」
「祐くん、一緒の部屋だ!」
うれしそうな二人をよそに、俺は気持ちが沈んでいた。バディなんだから銀髪と同部屋になることは知っていたけどーーさっきの銀髪との会話を思い出して、俺は頭を抱えた。
東間が襖を開けた。
「おっ、先客がおったか」
中は八畳の畳部屋で、四つの机と棚が並んでいる。そして部屋の隅に、一組だけ布団が敷かれていて、誰かが寝ていた。
「夜刀くん、寝てるみたいやから、静かに荷ほどきしよか」
(もう寝てんのかよ)
俺たち三人はなるべく音を立てないように部屋に入って荷ほどきを始めた。リュックから荷物を出しながら、銀髪の方をみる。棚には、何冊か本が並んでいて、服もきれいに畳んであった。
(ちゃんとしてる)
俺はどちらかというと大雑把でガサツだから部屋も汚い。東間と伊都も、丁寧に服を畳みながら整理している。
(俺もちゃんとしなきゃだな)
慣れない手つきで服をたたみ、文具類を引き出しにしまった。
ーーカタカタカタ
静かな部屋に物音が響く。俺は手を止め、警戒しながら音のした方をみた。
「伊都、それ……」
伊都の手には、やよい先生の竹筒があった。中に山狐が入ってるはずだけどーー
カコンッと勝手にフタが開いた。
「え……?」
(きれいじゃん)
三人連れだって、広い廊下を歩く。今のところ、変な気配は感じない。
ほっと安心して息を吐いた。
「ここやな」
”陰ノ一”と書かれた一番奥の部屋。入り口には、四人分の木札が掛けてある。伊都、東間、俺、そして銀髪ーー夜刀士稀の名前があった。
「四人部屋か。にぎやかになりそうやな」
「祐くん、一緒の部屋だ!」
うれしそうな二人をよそに、俺は気持ちが沈んでいた。バディなんだから銀髪と同部屋になることは知っていたけどーーさっきの銀髪との会話を思い出して、俺は頭を抱えた。
東間が襖を開けた。
「おっ、先客がおったか」
中は八畳の畳部屋で、四つの机と棚が並んでいる。そして部屋の隅に、一組だけ布団が敷かれていて、誰かが寝ていた。
「夜刀くん、寝てるみたいやから、静かに荷ほどきしよか」
(もう寝てんのかよ)
俺たち三人はなるべく音を立てないように部屋に入って荷ほどきを始めた。リュックから荷物を出しながら、銀髪の方をみる。棚には、何冊か本が並んでいて、服もきれいに畳んであった。
(ちゃんとしてる)
俺はどちらかというと大雑把でガサツだから部屋も汚い。東間と伊都も、丁寧に服を畳みながら整理している。
(俺もちゃんとしなきゃだな)
慣れない手つきで服をたたみ、文具類を引き出しにしまった。
ーーカタカタカタ
静かな部屋に物音が響く。俺は手を止め、警戒しながら音のした方をみた。
「伊都、それ……」
伊都の手には、やよい先生の竹筒があった。中に山狐が入ってるはずだけどーー
カコンッと勝手にフタが開いた。
「え……?」