【電子書籍化】出世のために結婚した夫から「好きな人ができたから別れてほしい」と言われたのですが~その好きな人って変装したわたしでは?
「研究所の一部では、魔法具の実験が行われていたようだな。これは、個人の魔力量に反応して火力量を変化させられるって……武器じゃないかよ。人間兵器か? もしかして、戦争を起こそうとでもしていた、とか……」
 そう言うとユースタスは、眉間に力を込めてから言葉を続ける。
「この魔法具は、魔法がうまく使えなくても個々の魔力量によって反応するものだ。つまり、魔力さえ持っていれば誰でも魔法が使えるような、そういった代物のようだな」
「例えば、わたしは魔法具を扱うくらいの魔力しかなく、魔法は使えません。そんなわたしでも魔法が使えるような、そういった魔法具ですか?」
 アンヌッカの問いにユースタスは「そのようだね」と答える。
「魔力は生まれながら誰にでも大なり小なり備えている。その魔力量の差によって、魔法の発現の有無が決まるが、魔法を扱える者を我々は魔導士と呼んでいるわけだ。王族は神の加護があり魔法を使えるから魔導士の一族と考えてもらってかまわない。それ以外は、遺伝とかなんとかと言われているようだが、魔法発現の有無には個人差がある。そして私が知っているかぎり、リーナもライオネルも魔法は使えない」
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