【電子書籍化】出世のために結婚した夫から「好きな人ができたから別れてほしい」と言われたのですが~その好きな人って変装したわたしでは?
国は安泰だが、ライオネルとしては安泰ではない。それが顔に出ていたようだ。
「何か、文句はある?」
「文句ね……文句しかないな。だが、俺だって昇進のために結婚が必要なのはわかっている。むしろ、それをぶっ壊すために、ここで暴れてやろうかと思っていたが……」
将官になるためには妻帯が必須条件というのは、もちろんライオネルも知っていた。それでも結婚を望まなかったのは、伴侶として隣にいてもいいようなめぼしい女性が見つからなかったからだ。それは、地位、見た目、人柄。すべてにおいて、望ましい女性がいなかった。
だからこのまま独身を貫き、独身のまま将官の地位についてやろうと思っていたのだ。妻帯が必須条件というその必須を、ぶっ壊してやろうと思っていたというのに。
「そういうのはね、外から壊すのではなく、中から壊すものだよ。君が妻帯して将官になったところで、壊してやればいい。大佐の君が今の制度に反対の声をあげたとしても、彼らは動かないだろうね。なによりも、君を目障りだと思っているような奴らだから」
ユースタスの言っていることは正しい。将官以上の彼らは、若くして順調に階段を上っているライオネルをわずらわしいと思っているのだ。
若さと知識は、年老いた彼らにとって驚異となる。それを持つライオネルは、彼らにとっては目障りなのだ。
「何か、文句はある?」
「文句ね……文句しかないな。だが、俺だって昇進のために結婚が必要なのはわかっている。むしろ、それをぶっ壊すために、ここで暴れてやろうかと思っていたが……」
将官になるためには妻帯が必須条件というのは、もちろんライオネルも知っていた。それでも結婚を望まなかったのは、伴侶として隣にいてもいいようなめぼしい女性が見つからなかったからだ。それは、地位、見た目、人柄。すべてにおいて、望ましい女性がいなかった。
だからこのまま独身を貫き、独身のまま将官の地位についてやろうと思っていたのだ。妻帯が必須条件というその必須を、ぶっ壊してやろうと思っていたというのに。
「そういうのはね、外から壊すのではなく、中から壊すものだよ。君が妻帯して将官になったところで、壊してやればいい。大佐の君が今の制度に反対の声をあげたとしても、彼らは動かないだろうね。なによりも、君を目障りだと思っているような奴らだから」
ユースタスの言っていることは正しい。将官以上の彼らは、若くして順調に階段を上っているライオネルをわずらわしいと思っているのだ。
若さと知識は、年老いた彼らにとって驚異となる。それを持つライオネルは、彼らにとっては目障りなのだ。