【おまけ追加】塩対応の汐宮先生は新人医局秘書にだけ甘くとける
元カレと再会
「いいなー。USパーク行ってきたんだ!
私、最近行ってないわ」
週明け、USパークで買ったお土産を持って出勤した。
医局の先生方にはお菓子を。
菜々ちゃんには、ヘッドにUSパークオリジナルハローちゃんが付いたボールペンを渡す。
「私もすっごく久しぶりだったの。楽しかったよー」
「このハローちゃん最高! ありがとうね」
菜々ちゃんのデスクのペン立てには、ありとあらゆるキャラクターが付いたボールペンが立てられている。
キャラクターボールペン集めは菜々ちゃんの趣味らしい。ハローちゃんもその中に仲間入りだ。
「あ、ちょっとその待受け!
変わってるじゃない、見せて見せて」
目ざとい。
今朝通勤途中に思い立って、恐竜Tシャツを着た双子の写真にかえたところなのだ。
早速見つかってしまった。
「双子ちゃん、お揃いのTシャツ着てるじゃない!
可愛い〜! でもほんとそっくりね。
家族は見分けがつくの?」
「こっちが司馬で、こっちが生馬」
「えー、やっぱ姉はわかるんだ」
「まぁ家族だからね。実際中身は全く違うし」
「でも、写真で中身までわからないでしょう?」
たしかにそうなんだけど、こればかりは何となくとしか言いようがない。
でも昨日は驚いた。
まさか永真先生が双子を見分けるなんて。
そんなに何度も接しているわけじゃないのに。
「菜々ちゃんから見たら、この二人って全く同じ顔に見える?」
「見える。ここまでシンクロ率高い双子は初めて見たわ」
そっかー。じゃあ永真先生はやっぱりすごいんだ。
「この子たち、芸能界デビューできそうよね。
このビジュアルでここまで似てるなんて、なかなかないんじゃない? スカウトとか来ないの?」
「そんなのないわよー。ただのサッカー少年よ」
「もったいない」
もったいない……莉久くんにも同じことを言っていた。芸能界ってそんなにいいものなんだろうか?
今となっては全く別世界の話で、よくわからなくなっている。
でも双子を褒められるのはとても気分がいい。
「本当は、USパークに行ったって言うから、
汐宮先生とデートだと思ったの。でもご家族とだったのね」
「え」
びっくりした。双子の待ち受け写真でごまかせたと思ったのに、突然またどうして。
「か、家族で行ったのよ?」
「…………怪しい。写真、ほかのも見せてよー」
「え」
USパークの写真フォルダは、ほとんど双子で埋め尽くされている。
でもその半分以上に永真先生も一緒に写っている。
「その様子だと、やっぱ汐宮先生も行ったんだー。
えー! 汐宮先生ってそんなにマメなの?
彼女の家族まで一緒に連れて行ってくれるとか」
「いや、その……」
「最高じゃん! 見直したわー」
「う……そ、そう?」
ここで「一緒に行ってないよ!」と嘘をつくことができない理由があった。
実は菜々ちゃんの彼氏は、この誠仁館医科大学の4年に在学中の医学生なのだ。
高校の同級生だったらしい。
そしてその彼氏の名前が黒川くん。
なんと、黒川教授の息子さんなのだ。
ということは、永真先生とは従兄弟関係になる。
お母様やその実弟の黒川教授に、偽装恋人関係を継続中の私たち。
「実はお母様を安心させるための偽装なの」なんて内緒話は絶対に出来ない。
変に否定できないのにはそういうわけがあるのだ。
そして塩対応で有名な永真先生が、菜々ちゃんにだけ打ち解けているのは、従弟の彼女だからなのだ。
おそらく永真先生にとって菜々ちゃんは、従妹のような存在なのだろう。
私、最近行ってないわ」
週明け、USパークで買ったお土産を持って出勤した。
医局の先生方にはお菓子を。
菜々ちゃんには、ヘッドにUSパークオリジナルハローちゃんが付いたボールペンを渡す。
「私もすっごく久しぶりだったの。楽しかったよー」
「このハローちゃん最高! ありがとうね」
菜々ちゃんのデスクのペン立てには、ありとあらゆるキャラクターが付いたボールペンが立てられている。
キャラクターボールペン集めは菜々ちゃんの趣味らしい。ハローちゃんもその中に仲間入りだ。
「あ、ちょっとその待受け!
変わってるじゃない、見せて見せて」
目ざとい。
今朝通勤途中に思い立って、恐竜Tシャツを着た双子の写真にかえたところなのだ。
早速見つかってしまった。
「双子ちゃん、お揃いのTシャツ着てるじゃない!
可愛い〜! でもほんとそっくりね。
家族は見分けがつくの?」
「こっちが司馬で、こっちが生馬」
「えー、やっぱ姉はわかるんだ」
「まぁ家族だからね。実際中身は全く違うし」
「でも、写真で中身までわからないでしょう?」
たしかにそうなんだけど、こればかりは何となくとしか言いようがない。
でも昨日は驚いた。
まさか永真先生が双子を見分けるなんて。
そんなに何度も接しているわけじゃないのに。
「菜々ちゃんから見たら、この二人って全く同じ顔に見える?」
「見える。ここまでシンクロ率高い双子は初めて見たわ」
そっかー。じゃあ永真先生はやっぱりすごいんだ。
「この子たち、芸能界デビューできそうよね。
このビジュアルでここまで似てるなんて、なかなかないんじゃない? スカウトとか来ないの?」
「そんなのないわよー。ただのサッカー少年よ」
「もったいない」
もったいない……莉久くんにも同じことを言っていた。芸能界ってそんなにいいものなんだろうか?
今となっては全く別世界の話で、よくわからなくなっている。
でも双子を褒められるのはとても気分がいい。
「本当は、USパークに行ったって言うから、
汐宮先生とデートだと思ったの。でもご家族とだったのね」
「え」
びっくりした。双子の待ち受け写真でごまかせたと思ったのに、突然またどうして。
「か、家族で行ったのよ?」
「…………怪しい。写真、ほかのも見せてよー」
「え」
USパークの写真フォルダは、ほとんど双子で埋め尽くされている。
でもその半分以上に永真先生も一緒に写っている。
「その様子だと、やっぱ汐宮先生も行ったんだー。
えー! 汐宮先生ってそんなにマメなの?
彼女の家族まで一緒に連れて行ってくれるとか」
「いや、その……」
「最高じゃん! 見直したわー」
「う……そ、そう?」
ここで「一緒に行ってないよ!」と嘘をつくことができない理由があった。
実は菜々ちゃんの彼氏は、この誠仁館医科大学の4年に在学中の医学生なのだ。
高校の同級生だったらしい。
そしてその彼氏の名前が黒川くん。
なんと、黒川教授の息子さんなのだ。
ということは、永真先生とは従兄弟関係になる。
お母様やその実弟の黒川教授に、偽装恋人関係を継続中の私たち。
「実はお母様を安心させるための偽装なの」なんて内緒話は絶対に出来ない。
変に否定できないのにはそういうわけがあるのだ。
そして塩対応で有名な永真先生が、菜々ちゃんにだけ打ち解けているのは、従弟の彼女だからなのだ。
おそらく永真先生にとって菜々ちゃんは、従妹のような存在なのだろう。