【おまけ追加】塩対応の汐宮先生は新人医局秘書にだけ甘くとける
しかし、前にいた永真先生が陽介の手を掴み防いでくれた。
「陽介さん、私はもう前に進みだしている。
金輪際あなたと話すことはありません。
病院で見かけても声をかけてこないで。
……先生、行きましょう」
もう話すことはないと告げ、永真先生の腕に手を置き、私たちが立ち去ろうとした瞬間だった。
「この尻軽女!」と暴言を吐く声が聞こえた。
「はっ! そういう事かよ。
お前がさっさと会社を辞めて病院に入り浸りになったのは、ちゃんと目的があったんだな」
「……どういうこと?」
この人は一体何が言いたいの?
「医者を捕まえるためだろう?
父親の看病とか言いながら脳外の医局秘書の世話をしてもらって、条件のいい医者を捕まえたんだ。
通りで別れる時もあっさりしてると思ったんだ。
先に浮気したのは叶恋の方じゃないのか?」
「何言って……」
「おい、いい加減にしろ!」
永真先生があまりにも酷い陽介の言葉にキレて、掴みかかろうとした。
「先生やめて!」
「叶恋を侮辱するな!」
「いいから! 勝手に言わせておけばいいんです。
先生が相手にするような人じゃないです。
放っておけばいい」
「だが……」
私のためにキレてくれるのは嬉しいけど、ここで揉めているところを誰かに見られたら大変だ。
永真先生に迷惑がかかるようなことは避けたかった。
ところが、このクズ男はさらに食ってかかってくる。
「先生は知っているんですか?
叶恋の父親は介護が必要なんですよ。
今は社会復帰できてるみたいだが、いずれまたどうなるかわからないんです。
わざわざそんな面倒な女と付き合わなくても、先生ならいくらでも条件のいい女がいるでしょうに、騙されていませんか?
こいつの処女を奪ったからって責任を感じる必要はないですよ。
これからは俺が面倒をみるんで」
「はぁ? 何言ってるの?」
「俺、処女じゃないなら正直興味無いんだけどな。
まぁお前は顔がいいから一度くらいなら許してやるよ。
だから戻ってこい。
まさか本気でお偉い先生がお前と付き合ってくれると思ってないよな? 自分の親のこと考えてみろよ。
お前がそばにいるだけで迷惑をかけることになるんだぞ。どうせすぐに捨てられる」
「……っ」
それは私自身が最も気にしていたことだ。
父のことで、迷惑をかけることになるのは間違いないのだ。
そして傍にいることで、先生にまで背負わせてしまうことも――。
「陽介さん、私はもう前に進みだしている。
金輪際あなたと話すことはありません。
病院で見かけても声をかけてこないで。
……先生、行きましょう」
もう話すことはないと告げ、永真先生の腕に手を置き、私たちが立ち去ろうとした瞬間だった。
「この尻軽女!」と暴言を吐く声が聞こえた。
「はっ! そういう事かよ。
お前がさっさと会社を辞めて病院に入り浸りになったのは、ちゃんと目的があったんだな」
「……どういうこと?」
この人は一体何が言いたいの?
「医者を捕まえるためだろう?
父親の看病とか言いながら脳外の医局秘書の世話をしてもらって、条件のいい医者を捕まえたんだ。
通りで別れる時もあっさりしてると思ったんだ。
先に浮気したのは叶恋の方じゃないのか?」
「何言って……」
「おい、いい加減にしろ!」
永真先生があまりにも酷い陽介の言葉にキレて、掴みかかろうとした。
「先生やめて!」
「叶恋を侮辱するな!」
「いいから! 勝手に言わせておけばいいんです。
先生が相手にするような人じゃないです。
放っておけばいい」
「だが……」
私のためにキレてくれるのは嬉しいけど、ここで揉めているところを誰かに見られたら大変だ。
永真先生に迷惑がかかるようなことは避けたかった。
ところが、このクズ男はさらに食ってかかってくる。
「先生は知っているんですか?
叶恋の父親は介護が必要なんですよ。
今は社会復帰できてるみたいだが、いずれまたどうなるかわからないんです。
わざわざそんな面倒な女と付き合わなくても、先生ならいくらでも条件のいい女がいるでしょうに、騙されていませんか?
こいつの処女を奪ったからって責任を感じる必要はないですよ。
これからは俺が面倒をみるんで」
「はぁ? 何言ってるの?」
「俺、処女じゃないなら正直興味無いんだけどな。
まぁお前は顔がいいから一度くらいなら許してやるよ。
だから戻ってこい。
まさか本気でお偉い先生がお前と付き合ってくれると思ってないよな? 自分の親のこと考えてみろよ。
お前がそばにいるだけで迷惑をかけることになるんだぞ。どうせすぐに捨てられる」
「……っ」
それは私自身が最も気にしていたことだ。
父のことで、迷惑をかけることになるのは間違いないのだ。
そして傍にいることで、先生にまで背負わせてしまうことも――。