【おまけ追加】塩対応の汐宮先生は新人医局秘書にだけ甘くとける
「どう? 安心した? 
どうせ永真の口からは聞いてないんでしょう?」

 呆然としていた私の顔を覗き込み、ニヤッと笑う京香さん。

「き、聞いてませんでした」

「でしょうねぇ……。
ねぇ、それで叶恋ちゃんと永真はちゃんとやることやってるのよね?」

「なっ!」

 何を言うんだ? この義姉は――!

 突然踏み込んだ質問をされて、顔を真っ赤にしているであろう私に、京香さんはさらにたたみかけた。

「ふふふ…………大丈夫だった?」

「……? 何がです?」

「だから、ちゃんとできてるの?」

「ちょ……な、なんですかその質問!」

 いくら義姉になるからって、そんなことまで言えるわけないでしょう!
 踏み込みすぎですよー!

「だって、お義母さんに聞けって言われてるんだもん」

「はぁぁぁ?」

「あのカタブツぶりに、徹底的な塩対応。
私たちは叶恋ちゃんが永真のハジメテだと睨んでるのよねー」

「!!」

「いや、確信してる! だから、まともにできているんだろうかって心配でー。
ほら、私これでも一応義姉だから。
こけら落とし……じゃないわね、なんて言うんだっけ? あ、そうだ、筆おろし!」

 パチン、と指を鳴らす京香さん。

 そういえば、お母様に初めてお会いした日に「こけら落……」って言ってらしたけど、あれはそういう意味!?

 いや……いやいやいや、まさか……違うわよね……?

「そんなはずは……」

 多分ない。というか、私自身がハジメテで、誰かと比べようがないんだからわからない。

 でも、すっごく上手だったと思うんだけど……。
 ハジメテであんなこと、できる? 
 私の頭の中には、あんなことやこんなことがポンポンと浮かぶ。

「わァァァ……!」

 何こんなところで思い出してるのよ!
 京香さんが目の前にいるって言うのに〜!
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