【おまけ追加】塩対応の汐宮先生は新人医局秘書にだけ甘くとける
「プッ」
 
 ハッ……!?
 恐る恐る前を見ると、京香さんが私を見ながら吹き出していた。

「アハハハ…………その様子じゃ心配ないみたいね?」

「うっ…………もうっ! 京香さんっ!」

「ごめんごめん。ちょっとからかっただけよ。
そういえば、ピアスを寝室に落としたって言ってたし、もう安心よね〜。
お義母さんにも上手くいってるみたいだって伝えとく。
叶恋ちゃんのところにもすぐにコウノトリがやってきそうだし、うちと同学年になる可能性もあるわよね」

「え? あ、二人目ですか!?」

「ふふふ……そうなの。まだわかったところ。
予定日は来年の夏くらいかなー」

「わぁーおめでとうございます! 
一真くん、お兄ちゃんになるんですね」

「ありがとう。妹だといいんだけどねー」

 ……それは、ピンクを着せたいからかしら。

「まあ、こればかりは天に委ねるしかないわね。
……さあ、そろそろ行きましょうか」

「はい!」

 どうなる事かと思ったけれど、京香さんとの距離はかなり縮まった気がする。

 「あなたは聞いた方がいい」と言われた通り、聞いた方がいい事だった。

 こんな風に腹を割って話す機会をくださったお母様には感謝だ。
 
 ただ、色々と気になるお話ではあったけど……。

 家族が待つ小宴会場に戻ると、既に人生ゲームは終わったようで、お兄さんがお札の片付けをしていた。

 きっちり向きを揃えて輪ゴムでくくって、楽しそうにお片付けしている。
 ……本当に銀行が好きなんだわ。

 私と京香さんがなかなか帰ってこなかったので、永真さんはとても心配していたようだった。

 おそらく、京香さんに何か言われているんじゃないかと思っていたはずだ。
 まあ、間違っていないんだけど。

「本当に大丈夫だったのか?」

「はい! 楽しくお話させていただきましたよ?」

「……」

 何を話したかと聞かれたら困ることばかりなので、とりあえず話を振られないように、双子の様子をみることにした。

 その時だった。
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