【おまけ追加】塩対応の汐宮先生は新人医局秘書にだけ甘くとける
嬉しそうに言う母の顔を見ると、双子のサマーキャンプに合わせて以前から計画していたのかもしれない。
「うん。だから会っておいでよ」
「……!」
私には付き合い始めて間もない彼がいた。
母の表情を見る限り、きっと私が全く彼に会えていないことを気にしてくれていたのだろう。
「……お母さん、ありがとう」
「何言ってるの。ありがとうはこっちのセリフよ。
叶恋にばかり負担をかけてごめんね。
せっかく入った会社だったのに辞めさせてしまって……」
「家族で支えあうのは当然のことでしょう?
それに私が辞めるって決めたんだから、辞めさせられたなんて思ってない」
「叶恋……」
「じゃあ、お言葉に甘えて出かけてくる。
お母さんも双子がいないうちにお父さんとお泊りデートしてきて! ね?」
「ふふふ……叶恋もよ?
二日しかないけど、好きなことしてちょうだい」
こうして、私は久しぶりに恋人、西島陽介に会うためメッセージを送った。
陽介は、私が勤めていた医療機器メーカーイシハラのMRだ。私より3つ年上なのに、笑うとえくぼのできるお顔が可愛くて、優しい笑顔が誰からも好かれる人だった。
受付にいる私にいつも気さくに言葉をかけてくれて、話をするたびにドキドキしていた。
そんな陽介から告白されたときは驚いたけれど、とても嬉しかった。
陽介は私の人生で初めての恋人になった。
でも陽介の告白から2週間後、何の前触れもなく父が倒れた。左脳梗塞だった。
幸い手術で一命をとりとめたものの右半身にマヒが残り、今はリハビリのための入院生活を続けている。
右片麻痺になった父は、拘縮を防ぐためのストレッチや歩行の練習、そして左手左足での生活全般の練習、失語症を克服するための言語聴覚士とのトレーニングなど、毎日たくさんのリハビリメニューをこなしている。
私は、家事を終えると父の入院している病院へ行き、リハビリに付き添うのが日課になっていた。
そして、双子が小学校から帰る頃には家に戻り、面倒を見るという日々を過ごしている。
そんな毎日だったから、陽介とは退社後一度も会えていなかった。
もちろん会っていない間も、メッセージのやり取りしていた。陽介は優しい人だから、いつも私を気遣う言葉を送ってくれていた。
「うん。だから会っておいでよ」
「……!」
私には付き合い始めて間もない彼がいた。
母の表情を見る限り、きっと私が全く彼に会えていないことを気にしてくれていたのだろう。
「……お母さん、ありがとう」
「何言ってるの。ありがとうはこっちのセリフよ。
叶恋にばかり負担をかけてごめんね。
せっかく入った会社だったのに辞めさせてしまって……」
「家族で支えあうのは当然のことでしょう?
それに私が辞めるって決めたんだから、辞めさせられたなんて思ってない」
「叶恋……」
「じゃあ、お言葉に甘えて出かけてくる。
お母さんも双子がいないうちにお父さんとお泊りデートしてきて! ね?」
「ふふふ……叶恋もよ?
二日しかないけど、好きなことしてちょうだい」
こうして、私は久しぶりに恋人、西島陽介に会うためメッセージを送った。
陽介は、私が勤めていた医療機器メーカーイシハラのMRだ。私より3つ年上なのに、笑うとえくぼのできるお顔が可愛くて、優しい笑顔が誰からも好かれる人だった。
受付にいる私にいつも気さくに言葉をかけてくれて、話をするたびにドキドキしていた。
そんな陽介から告白されたときは驚いたけれど、とても嬉しかった。
陽介は私の人生で初めての恋人になった。
でも陽介の告白から2週間後、何の前触れもなく父が倒れた。左脳梗塞だった。
幸い手術で一命をとりとめたものの右半身にマヒが残り、今はリハビリのための入院生活を続けている。
右片麻痺になった父は、拘縮を防ぐためのストレッチや歩行の練習、そして左手左足での生活全般の練習、失語症を克服するための言語聴覚士とのトレーニングなど、毎日たくさんのリハビリメニューをこなしている。
私は、家事を終えると父の入院している病院へ行き、リハビリに付き添うのが日課になっていた。
そして、双子が小学校から帰る頃には家に戻り、面倒を見るという日々を過ごしている。
そんな毎日だったから、陽介とは退社後一度も会えていなかった。
もちろん会っていない間も、メッセージのやり取りしていた。陽介は優しい人だから、いつも私を気遣う言葉を送ってくれていた。