【おまけ追加】塩対応の汐宮先生は新人医局秘書にだけ甘くとける
急な坂を下りていくと、ゴーカートの前には小さな子供達の列が出来ていた。
ほかのアトラクションに比べると、ここは比較的空いているようだ。
パークのキャストがいる入り口に、双子と汐宮先生がいた。
そして、なぜか汐宮先生のお兄さん一家も。
「あの……こんにちは」
「叶恋ちゃん! 偶然ね。
永真がこんなところにいるからびっくりしちゃったわ」
「今日は弟達をここに連れてきてくださったんです」
「叶恋ちゃんの弟君たち、一卵性双生児だったんだね。いやーこれは全く見分けがつかないな」
お兄さんがそう言うのも無理はない。
実は見分けがつきやすいようにと色違いのTシャツを着せたのだが、パークに着くなり、汐宮先生が恐竜のTシャツをお揃いで買ってくれたのだ。
しかも家族全員分と汐宮先生の合わせて6枚。
つまり、現在ここにいる4人と、パーク内を散策している両親ともに同じTシャツを着ている。
もちろん全員のテンションが爆上がりして嬉しかったのだか、こうして知り合いに会ってしまうと妙に恥ずかしい。
そして、お兄さんが言うように、きっと汐宮先生も双子の見分けがつかなくなっているはずだ。
「こっちが司馬。こっちが生馬だ」
「え? 見分け、つくんですか?」
「お父さんに聞いたんだ。それに、多分ほくろがなくてももうわかる」
汐宮先生が自信ありげに答えた。
大正解だ。すごい、いつの間に……。
「へぇーすごいな! コツがあるのか?」
「パパ~、いっしんもゴーカートいく!」
「あ、そうだったな……」
ここでお兄さん一家に会ったのにはわけがあった。
このゴーカートは小学生以下しか乗ることができない。
カートは小さめなので、幼稚園児でも乗ることは可能なのだが、キャストのいるところから乗り口までは、親から離れて並ばないといけないという決まりがあるのだ。
一真くんはまだ4歳。
親から離れて列を並ばせることに、お兄さん夫妻は不安を感じていたらしい。
そのためキャストに相談していたそうなのだか……。
「じゃあ、うちの双子と一緒に行かせましょう。
司馬、生馬、この子は汐宮一真くんよ。
えいしん先生のお兄さんの息子さんなの。
一緒に並んであげて?」
「わかった! 一真、いくぞ」
「一真、手をつなぐか?」
「うん!」
生馬に手をつながれて、一真くんは子供たちだけが並んでいる列の最後尾にようやく並ぶことができた。
「叶恋ちゃん、ありがとう。助かったよ」
「いえいえ、ここでお会いできてよかったです。
でも4歳児に10分以上一人で並ばせるのは心配ですよね」
特に一人っ子だと、親はかなり心配だろう。
うちみたいに二人で並ばせることができたら少しは安心だろうけど。
しかし子供たちがいなくなってしまうと、柵の外に残されたのはお兄さん夫妻と私たち。
汐宮先生と京香さんの話を聞いてしまっただけに、かなり気まずい。
子供たちを柵の外から見ていないといけないので、どこかへ行くわけにもいかないし。
ほかのアトラクションに比べると、ここは比較的空いているようだ。
パークのキャストがいる入り口に、双子と汐宮先生がいた。
そして、なぜか汐宮先生のお兄さん一家も。
「あの……こんにちは」
「叶恋ちゃん! 偶然ね。
永真がこんなところにいるからびっくりしちゃったわ」
「今日は弟達をここに連れてきてくださったんです」
「叶恋ちゃんの弟君たち、一卵性双生児だったんだね。いやーこれは全く見分けがつかないな」
お兄さんがそう言うのも無理はない。
実は見分けがつきやすいようにと色違いのTシャツを着せたのだが、パークに着くなり、汐宮先生が恐竜のTシャツをお揃いで買ってくれたのだ。
しかも家族全員分と汐宮先生の合わせて6枚。
つまり、現在ここにいる4人と、パーク内を散策している両親ともに同じTシャツを着ている。
もちろん全員のテンションが爆上がりして嬉しかったのだか、こうして知り合いに会ってしまうと妙に恥ずかしい。
そして、お兄さんが言うように、きっと汐宮先生も双子の見分けがつかなくなっているはずだ。
「こっちが司馬。こっちが生馬だ」
「え? 見分け、つくんですか?」
「お父さんに聞いたんだ。それに、多分ほくろがなくてももうわかる」
汐宮先生が自信ありげに答えた。
大正解だ。すごい、いつの間に……。
「へぇーすごいな! コツがあるのか?」
「パパ~、いっしんもゴーカートいく!」
「あ、そうだったな……」
ここでお兄さん一家に会ったのにはわけがあった。
このゴーカートは小学生以下しか乗ることができない。
カートは小さめなので、幼稚園児でも乗ることは可能なのだが、キャストのいるところから乗り口までは、親から離れて並ばないといけないという決まりがあるのだ。
一真くんはまだ4歳。
親から離れて列を並ばせることに、お兄さん夫妻は不安を感じていたらしい。
そのためキャストに相談していたそうなのだか……。
「じゃあ、うちの双子と一緒に行かせましょう。
司馬、生馬、この子は汐宮一真くんよ。
えいしん先生のお兄さんの息子さんなの。
一緒に並んであげて?」
「わかった! 一真、いくぞ」
「一真、手をつなぐか?」
「うん!」
生馬に手をつながれて、一真くんは子供たちだけが並んでいる列の最後尾にようやく並ぶことができた。
「叶恋ちゃん、ありがとう。助かったよ」
「いえいえ、ここでお会いできてよかったです。
でも4歳児に10分以上一人で並ばせるのは心配ですよね」
特に一人っ子だと、親はかなり心配だろう。
うちみたいに二人で並ばせることができたら少しは安心だろうけど。
しかし子供たちがいなくなってしまうと、柵の外に残されたのはお兄さん夫妻と私たち。
汐宮先生と京香さんの話を聞いてしまっただけに、かなり気まずい。
子供たちを柵の外から見ていないといけないので、どこかへ行くわけにもいかないし。