本当の愛を知った御曹司ギタリストは歌姫を溺愛する
「わからん。亜里沙にしたい事してるだけ」

亜里沙はがいーんと口を開けて俺を見る。
顎が外れたみたいに。

「亜里沙が喜ぶの見るの嬉しいし楽しい」

「あ、ありがとう。私も同じです」

亜里沙もだと知って心がほっこりしたところで実家についた。

「へ? え? 獅音の家って何してるの!? 何これ!」

「あ、わり。忘れてたわ。俺、一ノ瀬っていうのよ」

「い、一ノ瀬だぁ!? 一ノ瀬って、一ノ瀬!? 私の勤め先の!?」

今日一番の大声だな。

「そう。社長の事知ってるって言ったろ? 親父だから」

「ぬあーーー! なぜそれを早く言わぬのだ! ちょっと待て! 待て待て待て待て! クビか!? 私はクビか!? クビだー! ぬぉーーーーー!」

ムンクの叫びのように頰に手を当てて大騒ぎしている。
そんでもってめちゃくちゃ早口。

こいつ色んな顔があって本当面白い。
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