本当の愛を知った御曹司ギタリストは歌姫を溺愛する
獅音は今日も用があって遅くなると言っていた。

な、なんで…

私は頭よりも先に駆け出していた。

そして二人が消えたホテルに入る。

そこにはロビーに設置されているテーブルに向かい合うように女性と座る獅音の姿があった。

え、待って…

「お母さん…?」

あの後ろ姿は間違いない。
私の母親だ。

なんで!?

獅音がテーブルの上に乗せた手に、母親が自分の手を乗せた。

獅音はその手を何故か振り解かない。

嫌だ…
触らないでよ…

私は思わず駆け寄り母親の手を持ち上げた。

「ちょっと何!? あ、亜里沙?」

母親は突然手を取られ驚きつつも私を見上げる。
獅音も驚いた顔をしている。

嫌だ…
私の獅音に近づかないで…
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