本当の愛を知った御曹司ギタリストは歌姫を溺愛する
「嫌だ…。お母さんやめて…。獅音に触らないで…」

私の声は震えて小さな声しか出ない。

「なぁに? 亜里沙ったら。あなたがもたもたしてるからこうして獅音さんが直接話を聞いてくれてるって言うのに。もう何度もお会いしてるのよ?」

え…そうなの…?

獅音の表情からはいまいち何を考えているのかわからない。

「お母さんやめて本当に…。お金は私がなんとか」

「亜里沙」

なんとかするからと言おうとしたその時、獅音に遮られるように名前を呼ばれる。

獅音はガタっと立ち上がる。

え、な、何…?
その顔は冷たい。

もしかして、こんな私とはもう居られない?

それか…まさか母親と…?

不安になりながら獅音を見上げると、獅音は私の前に来るとクルッと向きを変えて母親を見下ろした。






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