殺人容疑をかけられた悪役令嬢の真実。
 宝石の産地なだけあって森が多く、緑が溢れている。鳥や動物がたくさんいて、平和な印象が強い。
 また宝石だけではなく、狩られた動物の肉や山菜なども輸入されているため、商売など活気がいい。そんな国に盗難騒ぎがあったのだから驚きだ。
 馬車で移動し、城の中に到着すると国王自ら出迎えてくれた。隣には婚約者のアシュリーも一緒だ。
 エリアス・グリーンフィールドは早くに父を亡くし、十八歳の若さで即位。
 キラキラした金髪に柔らかい表情で笑うのが印象的。鼻筋もスッと高く、端正な顔立ちをしている。性格も穏やかで優秀。落ち着いていると評判だ。

「我が国にお越し下さり本当にありがとうございます。アルバーン帝国に比べたら小国ではありますが、精一杯おもてなしをさせてください」

 そう言ってレンデルに熱い握手をしてきた。
 調査依頼を引き受けてくれたのが、相当嬉しかったのだろう。
 セレスティンは2人の会話を聞きながらチラッとアシュリーの方を見ると目が合った。するとモジモジしながらも一生懸命に微笑み返そうとしてくれた。
 どうやら大人しく、内気な性格のようだ。
 彼女はアシュリー。イングリス公爵家の令嬢でセレスティンよりも1つし下らしい。
 ふわふわの明るい茶髪のロングヘアで、優し気な雰囲気のある大きな目。色も白く、綺麗より可愛らしい感じの令嬢だった。

「はじめまして。私はセレスティンよ。遠慮なく名前で呼んでくれたら嬉しいわ」

「あ、イングリス公爵家のアシュリーと申します。。若き太陽にご挨拶を申し上げます。お会い出来て光栄です。セレスティン様」

 オドオドはしていたが、素直に言われたことを口に出し、ドレスの裾を上げて挨拶をしてきた。真面目さが、うかがえる。
 どこか昔の自分を見ているような気がして彼女に親近感が湧いた。

「そういえば、今回の件のことで話をうかがいたいのだが? その場所まで案内してくれないか?」
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