殺人容疑をかけられた悪役令嬢の真実。
 後日、セレスティンは家庭教師と皇后に、どういう態度だと怒られてしまう。
 だからと言って、下手に同意すれば睨まれるのはこちらだ。
 前も頷くだけにしたら、ウィルモットは、彼女がそれを言っていたと噓をつかれたことがあった。たまたまそれを本人に聞かれてしまい、慌てて誤魔化したのが発端だ。
 しかし、そのせいでセレスティンは陰で自分たちを見下しているとか、性格が悪いとか色々と言われてしまう。
 大人しい性格のセレスティンが板挟みになることはしばしば。
 逆にその態度がイラついたのか、ウィルモットは立ち上がってしまった。

「えっ? ウィルモット様、どちらに?」

「お前の態度が悪過ぎて気分が悪くなった。部屋で休んでいるから、そこで反省でもしていろ」
 
それだけ言うと、さっさと行ってしまう。
 あわあわとしていると近くに居た夫人達に、コソコソと陰口が聞こえてくる。

「まぁ、頼りない婚約者だこと。フォロー1つ、まともに出来ないなんて」

 それを聞いてしまった皇后は、後でホールの外に呼び出されてしまう。

「これは、どういう事なの? あなたは正式な皇太子の婚約者でしょう? それなのに、まともにフォローも出来ないだなんて。私まで恥をかいたわ」

「申し訳ございません」

「ああ、情けない。こういう時にさり気なくウィルモットに寄り添ってあげるのが婚約者の役目でしょう?」

「……はい」

「こんな状態で私の可愛い息子が傷ついたらどうするつもり? 皇妃になりたかったら、ちゃんと自覚を持ってやってちょうだい。いいわね?」

 皇后に何度もキツく注意をされてしまい、セレスティンは、相当落ち込んでしまう。
 それでも皇后の手前。セレスティンは頭を下げて黙って聞くしかなかった。たとえ理不尽だと思っても。
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