姉の代わりにお見合いしろ? 私に拒否権はありません。でも、あこがれの人には絶対に内緒です


「教えてほしい」

もう、うそはつきたくない。
この数カ月、叶奈自身も色々ありすぎて混乱していた。それを整理するにはいい機会だろう。

「……すべてお話します」

そもそも、始まりはいつになるのか。
両親が離婚した時期までさかのぼるのかもしれない。
そして播磨屋の土地の問題や、奈緒が見合いのために帰国しなかったことまですべてがつながっている。

(譲さんにはきちんと話さなくてはいけない。これは言っていいはず)

母の言葉が気になるが、たとえ譲に嫌われてもうそで塗り固めるよりもいい。
両親の離婚や松尾家との関係、祖母のことまで身内のことを話すのは抵抗もあったが、譲には知っていてほしかった。

海に行けなくて残念だったこと、譲に会いたかったこと。
うそをつくのは心苦しかったし、初対面のふりをしたことも謝りたかった。

叶奈が話し終えるまで、譲は静かに話を聞いてくれた。


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