姉の代わりにお見合いしろ? 私に拒否権はありません。でも、あこがれの人には絶対に内緒です


今回のことがきっかけで、叶奈の未来にはいくつもの選択肢が生まれた。

まず予定した通り、メルボルンへ出発する。
語学学校に通うことからになるが、少なくても半年か一年くらいはむこうで暮らしてみたい。

譲との交際が始まった状況でメルボルンに行く叶奈を、誰も止めなかった。
もちろん譲も賛成して、後押ししてくれた。
どうやら今は、思いっきり好きなことをした方がいいと考えてくれたようだ。

なにか資格を取ってもいいし、どこかに就職してもいい。
もちろん譲はすぐにでも結婚したって構わないと言ってくれている。

また次の大きな波がやってきた。

「譲さん、連れてきてくれてありがとう」

叶奈は思いっきり大きな声でお礼を言った。

譲は誰よりも叶奈を甘やかしてくれる人だ。
ただし叶奈が恭介の婚約者のフリをしたことが、よほど嫌だったらしい。

お互いの気持ちがわかると、すぐに挨拶のために湯浅家へ連れて行かれた。
遠藤の家とは家風が違い過ぎるかと叶奈は気おくれしたが、譲の両親や妹はとても温かく迎えてくれた。
家柄の違いなどで反対されるかと思ったが、取り越し苦労だったようだ。


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