【完結】トレード‼︎ 〜婚約者の恋人と入れ替わった令嬢の決断〜
砂浜で遊んでことで汚れてしまったので、先にホテルでシャワーを浴びて着替えてからレグルスさまと一緒に彼の目的地へ向かう。
ホテルのすぐ近くだから、と歩いていくことにした。
「賑やかですわね」
「結構大きな街だからね。あ、ここだよ」
本当に近かった。歩いて十分も経っていない。ショーウィンドウには宝石が並べられている。どの宝石もきらきらときらめいているわ。
「……宝石店?」
「うん。見てほしいものがあるんだ」
宝石店の中に入ると、「いらっしゃいませ、レグルスさま。お待ちしておりました」と店員……いえ、店長らしき中年の女性がレグルスさまに声をかけた。
「久しぶり、ミセス。例のもの、用意してくれた?」
「はい、しっかりと。うふふ、レグルスさまが例の品を、なんて……お嬢さま、愛されていますわねぇ」
微笑ましそうに微笑む女性に、レグルスさまがこほんとわざとらしく咳をした。口元を手で覆い、くすくすと笑ってから奥の部屋に案内され、ソファに座る。
「こちらですわ。ホワイトコーラルのブレスレットです」
早速とばかりに差し出されたのは、まろやかな白さのブレスレット。ホワイトコーラル、ということは珊瑚、なのよね……?
わたくしが見てきた珊瑚は赤色が主だったので、じっと見つめてしまった。
「綺麗でしょう? このホワイトコーラルは、レグルスさまが見つけたのですよ」
「レグルスさまが?」
「運が良かっただけだよ。これ、他の石とも組み合わせられる?」
「もちろんですわ。ローズクォーツ、ロードナイト、ヒスイなどがお勧めです」
ホテルのすぐ近くだから、と歩いていくことにした。
「賑やかですわね」
「結構大きな街だからね。あ、ここだよ」
本当に近かった。歩いて十分も経っていない。ショーウィンドウには宝石が並べられている。どの宝石もきらきらときらめいているわ。
「……宝石店?」
「うん。見てほしいものがあるんだ」
宝石店の中に入ると、「いらっしゃいませ、レグルスさま。お待ちしておりました」と店員……いえ、店長らしき中年の女性がレグルスさまに声をかけた。
「久しぶり、ミセス。例のもの、用意してくれた?」
「はい、しっかりと。うふふ、レグルスさまが例の品を、なんて……お嬢さま、愛されていますわねぇ」
微笑ましそうに微笑む女性に、レグルスさまがこほんとわざとらしく咳をした。口元を手で覆い、くすくすと笑ってから奥の部屋に案内され、ソファに座る。
「こちらですわ。ホワイトコーラルのブレスレットです」
早速とばかりに差し出されたのは、まろやかな白さのブレスレット。ホワイトコーラル、ということは珊瑚、なのよね……?
わたくしが見てきた珊瑚は赤色が主だったので、じっと見つめてしまった。
「綺麗でしょう? このホワイトコーラルは、レグルスさまが見つけたのですよ」
「レグルスさまが?」
「運が良かっただけだよ。これ、他の石とも組み合わせられる?」
「もちろんですわ。ローズクォーツ、ロードナイト、ヒスイなどがお勧めです」