【完結】トレード‼︎ 〜婚約者の恋人と入れ替わった令嬢の決断〜
わたくしのちょっとした変化にも、すぐに気付いてくださるのね。
気遣ってくれているのが、良くわかる。こうして一緒に砂の山を積み上げてくれるのも、レグルスさまの優しさだ。
再びもくもくと山になるように砂を積み上げる。たまに水魔法で固めて、また砂を積み上げて、を何回も繰り返しているうちにしっかりと山の形になる。
「二人の合作だね」
「ふふ、そうですわね」
異性とこうして遊んだ記憶もないわ。
マティス殿下とは本当に形ばかりの婚約者だったな、と心の中でつぶやいた。
砂の山を見つめてから、レグルスさまに顔を向ける。彼は、とても優しいまなざしでわたくしを見ていて……、トクンと胸が高鳴る。
「カミラ嬢、ちょっと付き合ってくれないかい?」
「え、ええ。どちらに?」
「ついてからのお楽しみ」
レグルスさまはぱちんと片目を閉じて、口元に人差し指を立てた。
いったい、どこに連れていってくださるのかしら? とても楽しみだわ。
それから、せっかくだからとレグルスさまと一緒に作った砂の山にトンネルを作った。手と手が触れ合い、胸がきゅっと締め付けられるような感覚に、触れるだけでこんなにもドキドキするなんて……と自分の心が不思議だった。
だって、マーセルの身体で踊ったときは、こんな感じじゃなかったもの。
……きっとそれだけ、わたくしが彼のことを好きということなのね。
気遣ってくれているのが、良くわかる。こうして一緒に砂の山を積み上げてくれるのも、レグルスさまの優しさだ。
再びもくもくと山になるように砂を積み上げる。たまに水魔法で固めて、また砂を積み上げて、を何回も繰り返しているうちにしっかりと山の形になる。
「二人の合作だね」
「ふふ、そうですわね」
異性とこうして遊んだ記憶もないわ。
マティス殿下とは本当に形ばかりの婚約者だったな、と心の中でつぶやいた。
砂の山を見つめてから、レグルスさまに顔を向ける。彼は、とても優しいまなざしでわたくしを見ていて……、トクンと胸が高鳴る。
「カミラ嬢、ちょっと付き合ってくれないかい?」
「え、ええ。どちらに?」
「ついてからのお楽しみ」
レグルスさまはぱちんと片目を閉じて、口元に人差し指を立てた。
いったい、どこに連れていってくださるのかしら? とても楽しみだわ。
それから、せっかくだからとレグルスさまと一緒に作った砂の山にトンネルを作った。手と手が触れ合い、胸がきゅっと締め付けられるような感覚に、触れるだけでこんなにもドキドキするなんて……と自分の心が不思議だった。
だって、マーセルの身体で踊ったときは、こんな感じじゃなかったもの。
……きっとそれだけ、わたくしが彼のことを好きということなのね。