【完結】トレード‼︎ 〜婚約者の恋人と入れ替わった令嬢の決断〜
「この赤い丸は?」
「一度食べてみたところです。そこの串焼きがとても美味しくて……」
本当に食べることが好きなのね。幸せそうに語るブレンさまに、レグルスさまは諦めたように息を吐いた。
あら? でも王都をゆっくり見るのは初めてって言っていたわよね……?
首をかしげると、ブレンさまは言葉を紡ぐ。
「実習じゃなければもっとゆっくり食べられたのに……。残念です」
「実習中に食べたの!?」
「僕の相手、弱かったのでさくっと終わらせて自由時間を得たんです」
強いのね。傭兵学科の実習って、いったいどんなことを王都でやったのかしら……?
他の学科のことって、よくわからないのよね。
パンフレットをブレンに返して、とりあえず中央広場からパンケーキのお店に向かうことにした。街の人たちを見ていると、みんな楽しそうに歩いている。
幼い子が、両親と両手を繋いで歩いているのを見て、目を細めた。
きっと、あの家族は幸せなのだろう。
「ブレンさまはよく、あんなに美味しそうなお店を調べられましたね」
感心したようにクロエがつぶやく。わたくしもうなずいた。パラパラと見ただけだけど、ブレンさまの食に対する意欲が良くわかるパンフレットだった。絵も美味しそうに描かれていて、思わず食べてみたい! と思えるほど。
「一度食べてみたところです。そこの串焼きがとても美味しくて……」
本当に食べることが好きなのね。幸せそうに語るブレンさまに、レグルスさまは諦めたように息を吐いた。
あら? でも王都をゆっくり見るのは初めてって言っていたわよね……?
首をかしげると、ブレンさまは言葉を紡ぐ。
「実習じゃなければもっとゆっくり食べられたのに……。残念です」
「実習中に食べたの!?」
「僕の相手、弱かったのでさくっと終わらせて自由時間を得たんです」
強いのね。傭兵学科の実習って、いったいどんなことを王都でやったのかしら……?
他の学科のことって、よくわからないのよね。
パンフレットをブレンに返して、とりあえず中央広場からパンケーキのお店に向かうことにした。街の人たちを見ていると、みんな楽しそうに歩いている。
幼い子が、両親と両手を繋いで歩いているのを見て、目を細めた。
きっと、あの家族は幸せなのだろう。
「ブレンさまはよく、あんなに美味しそうなお店を調べられましたね」
感心したようにクロエがつぶやく。わたくしもうなずいた。パラパラと見ただけだけど、ブレンさまの食に対する意欲が良くわかるパンフレットだった。絵も美味しそうに描かれていて、思わず食べてみたい! と思えるほど。