僕らの、この恋を。
君が教えてくれた歌

忘れられない歌

昨日は眠れなかった。
ぼーっとしてるだけで夜がすぎていた。
この気持ちはなんだろう。いや、恋なわけない。
正反対だからちょっと気になってるだけだ。
そのうち収まる。早く忘れよう。

…忘れられない。目が離せられない。
あぁ、彼女が今日も離れていく。
嫌だ。帰らないでくれ。
気づくと、僕は彼女の腕を掴んでいた。
「…は?え、なに急に」
彼女の言葉で我に返った。
僕は何をしているんだ。
「…あ、、ごめん、なんでもない」
「なに?私に惚れた?」
彼女がニヤニヤしながら答える。
その顔は少し赤い。
…でも僕の顔の方が何千倍も赤いだろう。
「……なっ、なわけないだろ。」
「ほんとに〜?」
「ほ、ほんとだしっ」
「まぁ、いいけど。私以外にこんなことはしない方がいいよ。普通にキモいし。」
…ガーン。僕がやってる事ってそんなにキモかったか…?いや普通に考えてそうか…。
「じゃ、またね」
「……あ」
そんなことを考えているうちに彼女は去っていってしまった。
この時僕は、自分の気持ちに気づいてしまった。

…彼女の事が好きという、"気持ち"を。
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