距離感ゼロ 〜副社長と私の恋の攻防戦〜
休日出勤
「おはようございまーす!って、芹奈さん?どうしたんですか、そのブレスレット!」

秘書室に入ってくるなり目ざとく見つけた菜緒に、芹奈は困ったように笑う。

「おはよう、菜緒ちゃん」
「それってやっぱり、プレゼントですか?彼氏からの」
「えっと。彼氏からではないよ」

嘘は言ってないよね、と芹奈の心の中でひとりごつ。

「えー!?じゃあ、どなたから?」
「うーんと、それは内緒なんだけど、とにかく彼氏からじゃないの」

……怪しい、と菜緒は真顔で呟く。

「ほんとだってば!私、誰ともおつき合いしてないから。それより、ほら。今日で仕事納めでしょ?やることたくさんあるわよ」
「あー!そうだった。今日、残業は免れませんよね?」
「大丈夫。がんばれば終わるわよ」
「はい。じゃあ、がんばります!」
「うん」

早速仕事に取り掛かると始業時間が近づき、他のメンバーも続々と出社して来た。

やり残した仕事がないかを皆で確認しながら作業し、夕方になると大掃除を始める。

「定時で終わらせて忘年会行こー!」

おー!と盛り上がり、手際良く掃除を済ませると、社長達に挨拶してから皆で居酒屋に向かった。
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