パーフェクト・フィグ



「先輩も伊東先生と仲良くしたそう
 だったじゃないですかー」

「だからさっきからなに言ってんだ、お前」


誰もいない廊下まで来たところで、
すみれは後ろから「そうなの?」と覗いてくる。

松島は構わず続けた。


「例のICUの子も来ますよ?ほら、先輩の…」

「うるさいぞ」

「ICU…」


すみれがまた呟く。

雅俊はすみれと松島の間に立った。


「いや、だから俺は行くとは言ってない」

「え?それはまずいですよ!」


今度は松島が、すみれと雅俊の間に割り込んできた。


「俺その子に絶対藤原先生連れてくからって
 約束しちゃいましたよ⁉」

「お?それは行かなきゃだねぇ」


すみれのおちょくる反応に、
「おい」と思わず睨みをかける。


すみれは表情こそ真顔だが、
内心面白がっているのが
雅俊にはわかるようになってしまっていた。



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