青の葉の、向かう明日。
2月13日、放課後に元料理部部長の水木さんの職権を濫用して家庭科室を貸し切り、女子5人が集まった。
「まさか鳴海さんからチョコ作りを教えてほしいってメッセージ来ると思わなかった」
「うちも。ねぇ、やっぱ江波くんに作るんだよね?」
「あぁ、うん。それもなんだけど…。友チョコも作りたくて」
「おお!もしや皆に配る感じ?」
ひとまず頷く。
2人だけ特別な包装にすれば良いのだとここに来てきづいた。
「よし、じゃあ本命は特別感だしてちょっと高級感ある感じに仕上げて、友チョコは量産だからクッキーいっぱい焼いてチョコでコーティングする、とかってどうかな?」
「あ!それならこのレシピどう?」
こんな風に女子同士でわちゃわちゃするのは初めて。
小中学生の時から一人で過ごすのが好きで、幼なじみの晴くんとしかほとんど交流してこなかったから、なんだか新鮮だ。
去年は明ちゃんにチョコつくらないの?って聞かれて私が首を振ったから、バレンタイン当日は明ちゃんが観たがっていた劇団の公演を観に行ったから、バレンタインらしいことなんてしていなかった。
初めてってこんなに楽しいんだ…!
チョコを湯煎して溶かしていく。
この熱にどこか似ている。
じんわりと溶けていく感じ。
この優しい温かさを、
私の気持ちを
届けたい。
「そうそう。その調子だよ」
「いいね。鳴海さん上手!」
煽てられ上機嫌で作業することが出来たからだろうか。
仕上がったチョコは今すぐ食べちゃいたいくらい美味しそうだった。
「まさか鳴海さんからチョコ作りを教えてほしいってメッセージ来ると思わなかった」
「うちも。ねぇ、やっぱ江波くんに作るんだよね?」
「あぁ、うん。それもなんだけど…。友チョコも作りたくて」
「おお!もしや皆に配る感じ?」
ひとまず頷く。
2人だけ特別な包装にすれば良いのだとここに来てきづいた。
「よし、じゃあ本命は特別感だしてちょっと高級感ある感じに仕上げて、友チョコは量産だからクッキーいっぱい焼いてチョコでコーティングする、とかってどうかな?」
「あ!それならこのレシピどう?」
こんな風に女子同士でわちゃわちゃするのは初めて。
小中学生の時から一人で過ごすのが好きで、幼なじみの晴くんとしかほとんど交流してこなかったから、なんだか新鮮だ。
去年は明ちゃんにチョコつくらないの?って聞かれて私が首を振ったから、バレンタイン当日は明ちゃんが観たがっていた劇団の公演を観に行ったから、バレンタインらしいことなんてしていなかった。
初めてってこんなに楽しいんだ…!
チョコを湯煎して溶かしていく。
この熱にどこか似ている。
じんわりと溶けていく感じ。
この優しい温かさを、
私の気持ちを
届けたい。
「そうそう。その調子だよ」
「いいね。鳴海さん上手!」
煽てられ上機嫌で作業することが出来たからだろうか。
仕上がったチョコは今すぐ食べちゃいたいくらい美味しそうだった。