『あなたを愛することはございません』と申し上げましたが、家族愛は不滅ですわ!
◇
「旦那様! いってらっしゃいませ!!」
「おとうさま! いってらっしゃいませ!!」
「おとうさま、いってらっしゃいませ」
妻と子たちが、揃って見送りの挨拶をしてくれる。
ハロルドは和やかで可愛らしい光景に目を細めた。
「ああ、行ってくる。お前たちも良い子にしてるんだぞ」
「「「はぁ〜い!」」」
最近のハーバート家の日常だ。
あの日以来、ハロルドは家族との時間を作るように努力をした。
朝食もできる限り一緒に食べて、夜もなるべく早く帰宅するように努めた。
家族との何気ない時間が増え、それはとても温かいもので、彼は溢れる幸せを実感するのだった。
家族のためなら、どんなことだって頑張れる。