『あなたを愛することはございません』と申し上げましたが、家族愛は不滅ですわ!





「旦那様! いってらっしゃいませ!!」

「おとうさま! いってらっしゃいませ!!」

「おとうさま、いってらっしゃいませ」


 妻と子たちが、揃って見送りの挨拶をしてくれる。
 ハロルドは和やかで可愛らしい光景に目を細めた。

「ああ、行ってくる。お前たちも良い子にしてるんだぞ」

「「「はぁ〜い!」」」

 最近のハーバート家の日常だ。
 あの日(・・・)以来、ハロルドは家族との時間を作るように努力をした。
 朝食もできる限り一緒に食べて、夜もなるべく早く帰宅するように努めた。

 家族との何気ない時間が増え、それはとても温かいもので、彼は溢れる幸せを実感するのだった。
 家族のためなら、どんなことだって頑張れる。
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