『あなたを愛することはございません』と申し上げましたが、家族愛は不滅ですわ!


 双子は、問題児だった。
 姉はいじめっ子で、弟はいじめられっ子。

 意地悪な姉と、弱っちい弟は、貴族の子供たちの間で既に腫れ物扱いになっていた。
 なので、小さな社交界では二人はいつも浮いた存在だったのだ。

「なんてつまんないパーティーなのかしら!」

 ロレッタはプンスカと怒りながら一人でお菓子をぱくついている。

「おねえさまぁ……」

 そこに、涙目のレックスがとぼとぼとやって来た。

「どうしたの、そのかおは! またバカたちにやられたの?」

「うぅうぅ〜……」

 弟は姉の肩に頭を押し付けて、静かに泣き始める。これも、いつもの光景だった。

「どこのだれよ!? あたしが、しかえしをやってやるわ!」

 これも、いつものこと。
 レックスをいじめた貴族の男の子を、ロレッタがやり返していた。
 そして「女なんかに守られてだっせー」と、次のお茶会でレックスがまたいじめられる……と、何度も繰り返している。

 二人とも、社交界が嫌いだった。

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