それらすべてが愛になる
 けれど、清流は一年の結婚生活の後、離婚して戻ってきた。

 『一年で離婚なんて、何を考えてるの!?一度でもバツが付くことがどれだけ、』

 『相手と相談してお互いに合意して決めたことです。大学は1年休学していましたがまた復学します』

 『…うちからは一切お金は出しませんよ』

 『それで構いません。学費は自分でなんとかします。なので…卒業まではこの家に置いてください、お願いします』


 このときも、今回も。

 自分のように決められたレールの上を歩かせ従わせようとしても、ちっとも思い通りにならない。

 自分のやりたいことを押し通す、早希子と同じ目が大嫌いだった。
 それなのに、戻ってから家事のすべてをやらせても、生活の一切の援助をしなくても清流は根を上げない。

 イライラしてまた買い物に依存しても、少しも気が晴れない。

 そしてまた気づけば借金が膨らんで、お金を条件に無理やり縁談を組んで、同じことを繰り返してばかり。どうして。


 『ねえ佐和子、清流をよろしくね』


 ―――どうしてこんなに虚しいの。


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