それらすべてが愛になる
 「ところで加賀城さん。あの子にお話ってどのようなことかしら?」

 そして佐和子からそう聞かれて、洸はハッとする。
 清流の存在と事情を確かめて、聞き出すことしか考えてなかったからだ。

 ずいぶんと自分が衝動的に行動していたことに気づく。

 「話というのは…」

 訳ありだろうと思っていたが、洸の想像以上に胸糞が悪くなる話だった。

 たとえこの結婚が上手くいったとしても、「私の言う通りにしたからうまくいったのだ」と恩に着せるつもりだろう。
 これから先もずっと、清流は佐和子の支配から逃れられない。

 ならば、どうすればいい?


 「清流さんと、結婚したいと思いまして」


 気がついたら、洸はそう口にしていた。


 「……それは、本気でおっしゃってるの?」

 しばらく沈黙があった後、佐和子がそう言った。
 佐和子が驚くのは当然だが、口にした洸自身も驚いていた。


 ―――ここからどう話を組み立てるべきか?

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