優しくしないで、好きって言って

「気に入ってくれた?」

「それは……もちろん」

「よかった。絶対七瀬に似合うと思ったんだよね」

「そ、そお?」


 照れくさくて、変にぎこちなくなってしまう。


「あ、あと。むこうでの生活は楽しかった?」


 そんな気恥しさを振り払うように訊ねてみると、瑛大は〝んー〟と腕を組んだ。


「うん、結構よかったかな」

「へぇ、そっか」

「まあ七瀬がいたら、もっと楽しかっただろうけど」

「……もう」


 ほんっと、口が上手いんだから。

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