ChristmasLight*


「沙奈、さっきの……ありがとな」


「え……?」

顔を上げると、弘人はとても近いところに居た。



「ちゃんと全部話してくれて。合コン参加の理由も俺見てなかった事も……」


「ご……ごめんなさい」


弘人は小さく微笑んでくれた。

それでも自分が恥ずかしくて、ハンカチに顔を埋める。

清潔な香りがした。



「……弘人」

「ん?」


「弘人が別れるって言わなかったら……クリスマスが終わって別れてたかもしれない」


これは、本当にそうだと思う。ズルズルしているのは性に合わないから。


「でもね、付き合ってた時、クリスマスが過ぎたら別れようって思った事は一度も無いのよ?」


「……そうか」



「そっそれにね!別れて分かったのよ?あたしちゃんと弘人が好きだった事……だから結局、例えクリスマスの後別れてもあたし……わっ!?」


体が、浮いた気がした。


「弘、人…?」



その時弘人の腕の中に居た。



弘人の肩越しに見えるライトアップ……







でもすぐに離された。


「はぁぁ〜〜……」

そしてヘタヘタと座り込む弘人。

はたから見るとさぞ面白いだろう、抱きしめた男が一瞬にして屈み込み落ち込んでいる。


「どっどうしたの弘人…!」


「いや……ずっとそうしてたいんだけどここ街頭だから自粛……でもキツい」

弘人は我慢強いらしい。
うーん今時珍しいなぁ。



「……ねぇ弘人、あたし、幸せになるって言われたのよ」


にこりと笑うあたしを、弘人は首を傾げて見上げる。


「? 誰に」



「天使よ」




「…………」




「…ねぇ弘人、あたしを幸せにしてくれますか?」




< 21 / 23 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop