ChristmasLight*
「沙奈、さっきの……ありがとな」
「え……?」
顔を上げると、弘人はとても近いところに居た。
「ちゃんと全部話してくれて。合コン参加の理由も俺見てなかった事も……」
「ご……ごめんなさい」
弘人は小さく微笑んでくれた。
それでも自分が恥ずかしくて、ハンカチに顔を埋める。
清潔な香りがした。
「……弘人」
「ん?」
「弘人が別れるって言わなかったら……クリスマスが終わって別れてたかもしれない」
これは、本当にそうだと思う。ズルズルしているのは性に合わないから。
「でもね、付き合ってた時、クリスマスが過ぎたら別れようって思った事は一度も無いのよ?」
「……そうか」
「そっそれにね!別れて分かったのよ?あたしちゃんと弘人が好きだった事……だから結局、例えクリスマスの後別れてもあたし……わっ!?」
体が、浮いた気がした。
「弘、人…?」
その時弘人の腕の中に居た。
弘人の肩越しに見えるライトアップ……
でもすぐに離された。
「はぁぁ〜〜……」
そしてヘタヘタと座り込む弘人。
はたから見るとさぞ面白いだろう、抱きしめた男が一瞬にして屈み込み落ち込んでいる。
「どっどうしたの弘人…!」
「いや……ずっとそうしてたいんだけどここ街頭だから自粛……でもキツい」
弘人は我慢強いらしい。
うーん今時珍しいなぁ。
「……ねぇ弘人、あたし、幸せになるって言われたのよ」
にこりと笑うあたしを、弘人は首を傾げて見上げる。
「? 誰に」
「天使よ」
「…………」
「…ねぇ弘人、あたしを幸せにしてくれますか?」